トレンド・プロ出版編集部の檜山萌子です。
まずは新刊のご紹介です!
今月末(8/31)に発刊される『まんがでわかる LIFE SHIFT』
東洋経済新報社から発刊されている『LIFE SHIFT』のコミカライズ版となります。
弊社では、『ザ・ゴール コミック版』をはじめ、翻訳本のコミカライズを何冊も制作しています。
その度に、聞かれるのが
「あの難しそうな原著をどうやってマンガのストーリーに落とし込むの!?」
「あの内容がマンガになるの?」
ということ。
面白いストーリーを作るためのポイントはいくつかありますが、
原著が重厚・難解であればあるほど注意しなければならないポイントが1つ。
それは……
1つの章で伝えられるメソッドは1つだけ
洋書の翻訳本の多くは、重厚なテーマで内容も濃く、熟読しないと理解しづらいものです。
難解な原著をコミカライズするのであれば、
「メソッド(情報)をたくさん盛り込む」ことは避けたほうが良いです。
コミカライズのメリットは
難しいものを面白く、要点だけを容易に理解できる点にあります。
詰め込む情報量が多くなると、どうしてもマンガとしての面白さ(ストーリー性)を削らなければならなくなります。
「あれも伝えたい、これも伝えたい」という思いに駆られるのはよくわかりますが、
伝える情報をしぼり込んだ方が、結果として読者の心に残るものです。
そこで編集部がオススメしているの「1章に1メソッド」の法則。
1章に1メソッドというと、内容が薄くなって読者に満足してもらえるか不安になるかもしれません。
ですが、ビジネスコミックでは、主人公の葛藤や失敗、そして挑戦・成功を
物語として紡いでいくところに読者を引き込むからくりがあるのです。
伝えたい内容が厳選されていればいるほど、物語を面白くする要素を盛り込むための余白が生まれるのです。
欲張って情報を詰め込んだ結果、「マンガということで読んでみたけど、文字ばっかりで読みづらかった…」という読後感になってしまうのであれば、思い切って情報を絞り込んで面白く伝えようと振り切ってしまうことが、ビジネスコミック制作の何よりも大切なポイントとなります。
マンガは感情に強く訴えかける表現手段です。
その部分を上手に生かすことこそが、読者満足度の向上、ひいてはヒットにつながる秘訣なのです。