2008年 洞爺湖サミット開催。
持続可能な社会づくりを目指して
2008年7月、北海道洞爺湖サミットが開催され、アメリカ合衆国、イギリス、イタリア、カナダ、ドイツ、日本、フランス、ロシアにEUを加えた各国の首脳が集まり、世界経済、政治問題、途上国の開発など、様々なテーマについて話し合いが行われました。
中でも大きく取り上げられたのが、『環境問題』、特に『低炭素社会の実現』。
1997年に京都議定書で設定された温室効果ガス削減目標達成のために、今後各国がどのように取り組んでいくか。それが今回のサミットの最大のテーマでもありました。
葛飾北斎が日本の循環型社会の文化をアピール!
温暖化防止のためにはCO2の削減は欠かせません。が、それは環境問題対策の一部でしかありません。限られた資源の再利用をはじめとする循環型社会の形成も大切なことです。 日本は江戸時代から「もったいない」の文化、つまり循環型社会を持っていました。そして今日、3R(Reuse<再利用>、Reduce<削減>、Recycle<再循環>)に関してトップクラスの技術を持っています。そこで、環境省はアジア、そして世界の循環型社会づくりの主導的立場にあることをサミットの場でアピールするため、循環型社会についてわかりやすく解説したマンガ冊子を制作しました。
ナビゲーター役には、世界的に知られる江戸時代の絵師、葛飾北斎を起用。 生涯93回の引越しをしたという北斎が現代に引っ越してきた!という設定で、過去・現在・未来の日本の循環型社会への取り組みを洒落っ気たっぷりに紹介しています。
葛飾北斎は、1999年雑誌『ライフ』の「この1000年で最も重要な功績を残した世界の人物100人」に日本人でただ一人ランクインするなど、海外で大変人気があり、評価の高い絵師です。
加えて、循環型社会が発達していた江戸時代に生きた人物であったこと、さらに、当時の世俗・風俗を描いたスケッチ集『北斎漫画』という作品を残したことから、漫画の水先案内人としてぴったりということで、今回抜擢されました。
北斎の画風が、現代によみがえる!
この冊子で特筆すべきは、まるで北斎の絵がそのまま漫画になったようなタッチで描かれていること。
前述の「北斎漫画」を手本に、丁寧に再現しました。
2008年版の環境・循環社会白書のダイジェストを、左に漫画、右に解説というフォーマットで中学生にも理解できる内容に噛み砕いて紹介しています。
また、「エコ漫画家」として知られる赤星たみこ先生にコラムを依頼。循環型社会を身近に感じることができるようにしています。
世界に『もったいない』の精神を
このパンフレットは、7ヶ国語(英語・中国語・韓国語・フランス語・ドイツ語・イタリア語・ロシア語)に翻訳され、各国の参加者に配布されました。
漫画の終わりに北斎が『いつまでも美しい地球を描いていきたいものじゃな』とつぶやきます。この冊子を通じて、世界の人々に『もったいない』の精神を知ってもらい、美しい地球を守る取り組みの役に立てば幸いです。
パブリシティ
- 読売新聞 (PDFダウンロード)
関連リンク
- 環境省プレスリリース (http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=9941)
- アドマンガお客様の声:環境省 川上穀様 (http://www.ad-manga.com/client_voice/002.html)
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